2017.06.27

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一日中机に向き合って、社会や文化についてああでもないこうでもないって文字を書き続ける作業は、けしてまともな精神でできることではないと思う。
体力はもちろん、尋常ではない量の精神力を消耗する。
簡単にいえば、心がかなり疲れるということなんだけど。
果てしなく抽象的な「なにか」に向かって、言葉を媒介に闘い続けることは、限りなく容赦のない孤独な世界だ。

私が、長く学術体系にとどまるつもりのない理由のひとつは、果てしない孤独の前で立ち向かうことを選択できないということがある。
特に私の専門である社会科学系は、延々とひとり社会の嫌な面に向き合い、それを深く深く潜って探らなければならない。
人生のいくつかの時間をそこに充てることはできても、生涯捧げることは私にはできそうにもない。


研究者とは、学者とは、どこまでも孤独な人だと思う。
周りを見ても、研究所を読んでもそれを痛感する。



Angela Aki - Tashika Ni Multi-angle アンジェラ・アキ


そんな感じでまいっていた心が、ふと流れた一曲によって救われるような気持ちになった。
知っている曲のはずなのに、まったく新しい歌のように聴こえた。
昔聴いたときは、「愛」という言葉が出てくるから「恋愛の歌」なのかと勝手に思っていたけど、全然ちがう。
どん底にいる人を引きずり出す、明るい光のような歌だ。
歌詞にも「朝焼け」って出てくるけど、まさに夜明けのように聴こえた。

私は、苦労や不幸を美化することがあまり好きじゃない。
でもこの歌を聴いていると、しあわせがそういうつらいことの上に成り立っていることを実感させてくれる。

歌詞全編が素晴らしすぎるので、がんばっている人、特に疲れて立ち上がる気力のない人にこそ響くのではないか。

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