2016.07.16

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昨日、久しぶりに설빙(ソルビン)に行った。
原宿では3時間待つものも、ここでは当たり前に待ち時間は0。
わたしはここの、リアルベスト(チョコとチーズの半分ずつのやつ)が一番すきなのだけど、久しぶりに看板メニューを食べた。
2年前、流行った当時は、みんなこれを食べてたよね。
わたしもそのときはいつもこれを食べてたんだけど。
本当に久しぶりに食べたけど、やっぱりおいしかった。
日本のかき氷もすきだけど、韓国の빙수(ピンス)もすきだよ。



今週も、図書館で借りた本を読んでるのだけど、とりあえず伊坂幸太郎の『オー!ファザー』と、有川浩『キケン』を読んだ。

『オー!ファザー』は、主人公の家庭環境が変わっているけど、伏線を一気に回収する怒涛のラストは、さすが伊坂幸太郎というか。
主人公のハイスペックさがうらやましい。
すごく映像作品向きな作品じゃないかなって思ったけど、調べたら映画になってたのね。
岡田将生は、なかなかの良いキャスティングでは。
自分の脳内で勝手に、悟さんと葵さんをイケメンにしていた。

『人間というものは、自分が信じたいと思うものを信じるんだ』


『キケン』は、まぁいってしまえば、理系の大学生がワイワイする話で、劇的なドラマが起こるわけではない。
行動力のある先輩に振り回されたり、失恋してみんなで励ましたり、文化祭に燃えたり、登場人物の個性は強いものの、描かれているものは「日常」だ。

男子というイキモノは独特の世界を持っていると思います。男子しか共有できないその世界は女子から見るととてもキラキラしていて、自分もあの中に混ざりたいなぁといつも思います。
でも、その世界は女子が一人でも居合わせると「本来の姿」ではなくなるのです。

女性の筆者が語るこの言葉に、心の底から共感した。
そうなんだよ。混ざりたいけど、混ざるとそこはそれじゃないんだよ。

あともう一つ、共感した部分がある。
主人公が、大学を卒業して10年経っても、そのときの思い出を鮮明に覚えていて、大切なこと。
だからこそ、自分の大切な場所が、時が過ぎて変化してしまった姿を見たくなくて、大学に近づくのを嫌がる場面。
その姿をつい、自分に重ねてしまったのだけどね。いや、これは誰にでもそういう場所があると思う。

わたしが日本で過ごした居場所は、地元の高校と、大学のサークルと、東京の教会の3つだ。
どれもそれぞれ本当に大切で、わたしの人生の転機にもなり、支えにもなり、今でもキラキラ輝いている思い出だ。大げさかもしれないけど。
全ての場所から去った今、たぶんわたしがその場所から物理的に遠いところにいるわけで、余計に焦がれたりするわけで。
まだ6か月だけど、それでもそのときの思い出に浸りたくて、当時の写真を見たり、寂しいときは思い出して励ましたりもしてきた。
それでも、いざ日本に帰って会うことを想像すると、否応なしに「変化」と向き合わなくてはいけない。
わたしも変わったし、物理的に場所も変わったし、所属している人間も変わったし、所属していた人間も変わった。
仲良かったあの子も遠くに行ったり、大切な人ができたり、社会に出たりしている。
そういう変化に向き合うのが、正直に言うとこわいと思った。
でも、「今」が変わっても、「あの頃」は変わることはなく、また、「今」も「あの頃」の連続だ。

とにかく、主人公の安堵する気持ちに、わたしも救われたわけなので。
変化は寂しいけど、生きている以上どうしようもないね。
でも、そういう忘れがたい思い出があって、大切な人がいることって、それだけ幸せな毎日を送っていたっていうことだよね。

今いる場所も、そういう居場所になれたらいいなと思った。


オー!ファーザー (新潮文庫)

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キケン (新潮文庫)

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