2018.02.08


気づけば、ここでの生活は3年目が始まっていた。
内臓まで冷えるようなソウルの寒さに慣れているわたしがいて、月日の長さを感じるには十分だったと思う。
あの頃思い描いていた過程とは違っていたけれど、それなりに2年分の時間を重ねたことを実感する。


凪のお暇 1 (A.L.C. DX)

凪のお暇 1 (A.L.C. DX)

つい最近、周りから勧められて読んだのだけど、1ページ1ページ進める手を躊躇したくなるくらい、つらくて痛々しかった。

空気を読みすぎて、誰かに搾取されることが疲れること。
誰かに対する憎しみが自己嫌悪に変わること。
「嫌い」と認めること。
新しい自分になりたいこと。なれないこと。
全てが等身大のわたしの物語で、あの子の物語で、それが凪の物語だった。
完結していないけれど、この物語はどこへ向かうのだろう。
救いを求める気持ちでハッピーエンドを願うけれど、果たして凪はどこへ終着するのか。



夜が明けることがつらい日がある。
夜明けはいつだって希望ではない。
それを知っているからこそ、誰かにやさしくできるのかもしれない。